ドフラミンゴ「イトイトの実」の能力とモデルについて考察【ワンピース】 | ワンちく。

ドフラミンゴ「イトイトの実」の能力とモデルについて考察【ワンピース】

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ドフラミンゴのイトイトの実の能力ってどこから来てるんだろう?浮かんだのは芥川龍之介『蜘蛛の糸』。ここではドフラミンゴの能力について考えていきたいと思います。

 

イトイトの実の糸は『蜘蛛の糸』!

ドフラミンゴは“イトイトの実”の能力者

雲に“糸”をかけて空中を移動している

雲のない場所じゃ追って来れねェ!!

出典:ONE PIECE 73巻 p62 尾田栄一郎作 株式会社集英社 2014年3月9日第1刷発行

 

このシーンでドフラミンゴの能力は蜘蛛なのかと妙に納得してしまいました。

このシーンで何を思い浮かべたのかというと、

芥川龍之介の小説『蜘蛛の糸』。

『蜘蛛の糸』のあらすじをざっくり説明すると、

 

悪事の限りを尽くして死んだ大泥棒カンダタ。

この男、案の定地獄に落ちて責め苦に苦しんでいました。

極楽の蓮池の側でそれを眺めていたお釈迦様。

この男が生前、小さい蜘蛛を踏み潰すのをやめ慈悲をかけたことを思いだします。

お釈迦様はカンダタに救いの手をさしだしました。

蓮池の傍にいた蜘蛛の糸を、その下へたらしました。

蓮池から垂れ下がった銀色の蜘蛛の糸は地獄のカンダタの傍に舞い降りてきました。

カンダタは助かりたい一身で蜘蛛の糸を登ります。

気づけばカンダタの下には亡者たちが我も我もとカンダタの後を追ってきます。

カンダタは糸が切れるのを恐れ、自分だけが助かりたい一身で喚き、亡者を阻止しようとした瞬間、糸はぷっつり切れてしまいました。

 

こんな感じのお話でしたね。

芥川龍之介の作品は好きで、このお話もよく覚えています。

ドフラミンゴは元々、天竜人です。

両親の意志で天竜人を止めたわけですが、人々の天竜人への怒りをもろに受け、残虐な仕打ちを受けたドンキホーテ一家。

ドフラミンゴは天竜人の権利を両親が放棄してしまったことへ憤ります。

父親を殺し、その首を天竜人の下へ持参し天竜人への復帰を望むも、願いは受け入れられず、再び落とされてしまいます。

天竜人とお釈迦様では天と地以上の人格の差があり、似ても似つきませんが、蜘蛛の糸から落とされたカンダタと天竜人から身分を落とされ、糸を操るようになったドフラミンゴと言うのは通じるものがあります。

「蜘蛛の糸」を「雲の糸」にかけていますよね。明らかに。

70巻p83でドフラミンゴはパンクハザードに向ってヒュンヒュン空をとんでいましたが、70巻p137では「空の道」が途切れ到着が遅れます。

これは雲が途切れたから。

「雲の糸」の雲がなくなっちゃんで糸を飛ばせなくなっちゃったんですね~。「空の道」とは雲のことだったんですね。

 

ドフラミンゴの持つイトイトの実の能力が「蜘蛛」の能力であると示唆されているの部分が他にもあります。

もう蜘蛛の巣にかかった虫と同じ!!

出典:ONE PIECE 73巻 p52 尾田栄一郎作 株式会社集英社 2014年3月9日第1刷発行

ドフラミンゴから仲間を守ろうとするサンジが空中で突然体が動かせなくなるシーンがありましたね。ドンキホーテファミリーのジョーラがこのときこんなことを言っていましたね。

ドフラミンゴのイトイトの実の能力は蜘蛛の能力と見て取って良さそうですね。

 

蜘蛛は空を飛ぶ!!

ちなみに蜘蛛って飛ぶってご存知でしたか?

蜘蛛の事を調べようと思って、子供の図鑑を開いたら載っていました。

クモはおしりから長く出した糸を風に流して、空を飛ぶことができます。

出典:理科好きな子に育つふしぎのお話365 p344 自然史学会連合監修 2015年2月23日発行 株式会社誠文堂新光社

 

飛ぶといっても、強い風に飛ばされるのではありません。あたためられて、空へのぼっていく空気の流れに乗り、ふわふわと飛んでいくのです。

出典:理科好きな子に育つふしぎのお話365 p344 自然史学会連合監修 2015年2月23日発行 株式会社誠文堂新光社

 

日本では、山形県南陽市の「雪迎え」などが地元の人に知られています。これは、秋の終わりごろの暖かい日に起きる現象で、冬の前ぶれとされています。

出典:理科好きな子に育つふしぎのお話365 p344 自然史学会連合監修 2015年2月23日発行 株式会社誠文堂新光社

自分で飛翔するというものではなく、空気の温度や流れを利用して飛ぶみたいです。

ドフラミンゴが糸を使って空を飛んでいたのもうなずけます。

この資料を見てハッとしたことが。

「雪迎え」と「冬の前ぶれ」ってユキユキの実の能力者・モネとドフラミンゴの今後の勢い?

ドフラミンゴの傍にユキユキの実の能力者であるモネを配置した事については偶然ではない気がします。

 

まとめ

・イトイトの実の「糸」は蜘蛛の糸

・ドフラミンゴは蜘蛛の糸の能力で空も飛ぶ

・雲に糸をかけて空中移動する能力は、芥川龍之介『蜘蛛の糸』と蜘蛛の能力からインスピレーションを受けたのではないかと考えられる

・蜘蛛が空を飛ぶ事を「雪迎え」とも言い、人面鳥モネの能力との関連性がみられる

結構奥が深くてびっくりします。作家さんって資料集めにかなり時間がかかりますよね。

楽しいものを提供していただいてありがたいですよね。

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